ブログ|SPORTS PR JAPAN

SPORTS PR JAPAN スポーツPRジャパン

スポーツ選手が大金を稼ぐことに納得できますか?

10.8.7

現在通っている英語力強化プログラムでは、あるテーマを先生や生徒が出して、クラス全体で議論をするという時間が結構あります。先日、スポーツに関係したテーマがあったので、どんな感じの話し合いになったのか、書いておきます。

英語だと、自分の立場を明確にした後に「Because」(なせならば)を必ずつけて説明します。

ちなみに、クラスには僕のほかに、韓国、中国、サウジアラビア、スペインの学生がいます。年齢層は僕を除くと18歳から二十代後半。学部生もしくは卒業してすぐに大学院に入ろうとしているくらいの「若者」といえるような人が多いということを頭において、読んで下さい。もちろん、英語ではすべてのニュアンスを完璧に言えるわけではありません。正直言って、感情のままの意見もありました。

お題は

「スポーツ選手が大金を稼ぐことに納得できますか?」

考えたことがあるような、ないような。非常にいいところを突いた問いだと思います。みなさんも一緒に考えてみませんか?

納得できないという意見(1)
スポーツ選手なんてごく一部の人間だ。それが世の中のたくさんのお金をコントロールしている気がする。そんなに偉いのか? 世の中には生活に困っている人がたくさんいるじゃないか。使い切れないほどのお金をもらってどうするのか?

納得できないという意見(2)
スポーツ選手は国や国民のために奉仕している仕事じゃないと思う。警察官や消防士、軍隊など命の危険があり、かつ国民のために奉仕している仕事をしている人こそ、たくさんのお金をもらうべきだ。

(2)の意見は、自分の中にはまったくなかった発想で、はっとさせられた部分もありました。

 

納得できるという意見(1)

スポーツ選手が活躍できる期間は、他の職業に比べて短いと思う。だから、その間に一生食べられるくらいのお金を稼いでもいいのではないか?
(ちなみに、この意見を言った子のボーイフレンドは大学のアイスホッケー選手)

納得できるという意見(2)

有名なスポーツ選手は、プライベートなことをメディアに追われたりして、すごいプレッシャーを味わう。その代わりとして、お金をたくさんもらうのは許せる。

納得できるという意見(3)

一流のスポーツ選手であるためには、ものすごい努力をしている。他の人をはるかに上回っている。その努力には、たくさんのお金を払ってあげるべきじゃないか。
(この意見が出て、僕が「そうだよな~」と思いかけた時、クラスメートからすかさず「どんな職業の人も努力している。ものすごい努力をしている主婦もいる。でも、大金は稼げないじゃないか!」との声。勉強になりました)

クラスではここで、ペアでの話し合いに切り替わりました。僕とサウジアラビア人のクラスメートの間では、こんな感じに意見がまとまりました。

納得できるという意見

確かに感情的には、桁違いに多い大金をもらっていることはどうかなと思う。しかし、現在、かなり多くのスポーツ選手が大金をもらっていて、それで世の中が成り立っているのも事実だ。子供たちもスポーツ選手にあこがれている。
なぜそれができているのかと考えると、マーケットが存在しているからである。チームからの年俸や、大会の賞金、スポンサー企業の広告出演料などでスポーツ選手に大金を払うことができている現状がある。何万人、何十万人というファンがチケットを買ってくれる。選手が宣伝しているものを買っている人がたくさんいる。世の中が一部のスポーツ選手の価値が高いと認めているのだ。
選手が大金を稼げる理由は才能でも、努力でもない。選手自身ではなく、本人以外の周りの人が決めているのではないか。

このまとめを発表した後、「だから、スキャンダルとか、ファンに感謝しないとかはダメなんだね」と言われました。う~ん、なるほど。そうですねという感じがしました。

みなさんはどう考えますか?

スポーツに詳しい人ばかりが話し合ったわけではありません。だからこそ、「スポーツ選手がみんなにどう思われているのか?」というのを知る上で、大変興味深いものでした。これまでは取材でスポーツの世界の人たちばかりと付き合いが続いていたので、今回のクラスでの話し合いはすごく新鮮でした。

月2回配信スポーツビジネス・PRの最新情報をお届け

スポーツPRプランナーが現地で得たリアルな事例や業界の最新トレンド、
人脈づくりのヒントなどスポーツビジネスに携わる全ての方々に向けて配信中!

この記事の執筆者

早川 忠宏

早川 忠宏 | Tadahiro HAYAKAWA

スポーツPRプランナー ®
Sports PR Japan 株式会社 代表取締役

13年間の記者経験と米国留学を経て広報に転身。日本ブラインドサッカー協会で初代広報担当として認知度向上に貢献し、PR会社でのコンサルタント経験も豊富。スポーツビジネスに特化した広報支援を展開し、メディアとクライアントへの深い理解を基に、ブランディング強化や認知度向上をサポート。スポーツ関連団体や企業に対する柔軟な対応で、成長を目指すスポーツ関係者から高く評価されている。

→詳しいプロフィールはこちら

アーカイブ

興味を持った方へ

CONTACT US

メールマガジン登録

業界の最新情報をお届け無料メルマガ登録