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「名もなき挑戦 パク・チソン自伝」を読んで

11.1.16

年末に実家にお願いして、いくつか「救援物資」を送ってもらいました。中でも一番楽しみにしていたのは、何十冊もある欲しいもの中から選びに選んだ5冊の書籍でした。思い入れと自分の置かれた状況から、迷うことなく最初に手に取ったのが「名もなき挑戦 パク・チソン自伝」です。

 

サッカーファンの方ならご存知でしょう。韓国代表の中心選手で、世界最高チームの一つ、マンチェスター・ユナイテッドに所属するパク・チソン(朴智星)選手の本です。経歴は本にも書かれていますが、Jリーグの京都サンガでプロデビューし、2002年ワールドカップで韓国のベスト4に貢献した後、同代表監督だったヒディング監督に引っ張られる形でオランダのPSVに移籍し、今は才能ひしめくマンUの中盤でも輝きを放っています。

僕がまだ若手記者で京都サンガに出入りしていた頃、ちょうど新加入選手としてやってきました。大人しい選手でしたが、一生懸命動いていい仕事をするなという印象を持っていました。ワールドカップ日韓大会のポルトガル戦での得点シーンは今もはっきりと思い出せます。欧州に出張していた時、オランダでのプレーもテレビで見たことがあり、今でも動向を気にしている選手です。派手でなく、チームのために献身的なプレーをしながら、大事な時には大きな仕事もやってのける。そんなタイプの選手で、大好きです。自分も組織でそんな人になりたい、といつも思っています。

そのチソン選手が自伝の中で、いかに海外で生き残ってきたかを語るのですから、これは貴重なアドバイスとして読むしかないと思いました。

本の中から、心に刻んだ言葉を書いておきます。

 

結局、成功というものは自分を捨ててこそ手に入れられるものだ。

 

その選手が、最高の才能を有しているか、否か。たとえ有していても、それはフィールドで最高の力を発揮できる保障にはならない。

幸運とは、自分の力で作り出すものだ。

敗因を自分のなかに見つけ出せば、それは確固たる敗因となる。しかし他の場所に探したのなら、それは敗者の言い訳にすぎない。(ロイ・キーンの言葉)

 

敗北をすばやく克服し、再び立ち上がれる精神的な回復力こそ、成長の階段を上っていくための力になる。

 

出発よりも重要なことは、自らがどこに進もうとしているかだ。結局、達成する速度が問題なのではなく、自らが立てた目標に向かって粘り強く進むかどうかにかかっているのだ。

 

日々の些細なこと。見逃してしまいそうな周囲のもの。それらを大切に扱うことによって、より大きなプレゼントが目の前に現れるはずだ。

 

勝利というものは結局、献身的な選手が多いチームに訪れるものと信じている。

 

自分が選択したことこそ、本当に楽しむことができる。周囲がどんなにいい言葉をかけてくれても、自らが望んだことを選択していかなくてはならない。

 

楽しもうぜ。恐れるな。まずは自分が満足できるプレーをしよう。それがみんなのためになる。

 

自らにムチを打つ準備はできているか? 夢に向かって粘り強く進んでいく覚悟はできているか?

このブログの読者の中にも、海外で生活を送っている方や、新しい環境にチャレンジしている方がいると思います。少しでも役に立てたら、うれしいです。

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この記事の執筆者

早川 忠宏

早川 忠宏 | Tadahiro HAYAKAWA

スポーツPRプランナー ®
Sports PR Japan 株式会社 代表取締役

13年間の記者経験と米国留学を経て広報に転身。日本ブラインドサッカー協会で初代広報担当として認知度向上に貢献し、PR会社でのコンサルタント経験も豊富。スポーツビジネスに特化した広報支援を展開し、メディアとクライアントへの深い理解を基に、ブランディング強化や認知度向上をサポート。スポーツ関連団体や企業に対する柔軟な対応で、成長を目指すスポーツ関係者から高く評価されている。

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