3回続きのシリーズを締めくくります。
資料は配布しましたが、全部は書いていないので、試合の流れの中で、気になったことをどんどん聞いてくださいということで、質問を受け付けました。どんなことを疑問に思うのか、を並べておきます。これは正直言って、フットボールのルールがわかっている人向けのマニアックなものがかなり含まれているので、その他の皆さんはあまり気にしないで、下のほうへ進んで、わかるところだけを参考にして下さい。
○ベンチにいる選手は何人?
○最初に集まって何しているのか? じゃんけん? (コイントスのことです)
○イエローフラッグの意味は? よくある反則は? 反則するとどうなるのか?
ホールディング、フォルススタートの意味などを教えた
○作戦は誰が決めて、どうやって伝えているのか?
○1クオーターと2クオーターの間はどうしてキックオフがないのか?
○なぜ、タッチダウンの後にもう1回キックするチャンスがあるのか?
ラグビーが由来なので、同様のルールを使ってます。
○どんなけがが多いか?
これに絡めて、いかに危険なスポーツで、なぜあんな頑丈なヘルメットをかぶっているのかも伝えます。選手寿命も短いこととか。
○フェアキャッチ(という名は知らないが)は、何をしているのか?
前に進まないので、安全を確保してくれ、という意味です。
○パスをキャッチできないと、どうなっちゃうのか?
○ボールがこぼれたら、なぜ人が集まるのか?
○1回陣形が整った後に、一人だけ場所を変える人がいる時があるが、何をしている?
○ボールに触らない人は何をしているのか?
○どうしてフィールドの真ん中あたり(サイドライン際でなく)でだけプレーするのか?
どんなけがが多いのか、どんな反則が多いのかなどはちょっと意外な質問でした。
質問されてから気づきましたが、配布した資料は、かなり思い切って削ってしまっていますね。
しかし、場面に関することは、その場面を目の当たりにして「これは何?と思っているな」と感じた時に口頭で説明したほうが、すんなりと理解できるのではないでしょうか。あらかじめ、文字だけで説明しようとすると、分量だけがいたずらに増え、資料が増えすぎることも初心者には負担になってしまいます。逆に言うと、最初に配った資料は「えっ、これだけでいいんだ」と驚かせると同時に安心させるぐらい絞り込んでおくことが鍵です。
試合中は間が長いフットボールといえども、どんどんプレーが流れていくので、説明は簡潔にしないといけません。なので、試合前は例え話を入れようかと思っていたのですが、取りやめました。
それと、口頭で説明する時も、とにかく専門用語、カタカナ用語は使わないことを徹底しました。新聞やテレビ用の記事を見ると、専門雑誌と違って、その競技に詳しい人だけでなく、スポーツ全般に興味がある人を対象に書かれています。したがって、明確な線引きがあるわけではないのですが、フットボールの例でいうと、ファンブル、ターンオーバーは微妙なところ、ブリッツは説明なしでは避けようという感じになっています。これを参考にしました。内容がわかることが第一で、用語を覚えるのは二の次と割り切りました。なぜかと言うと、面白そうだと楽しんでもらうことが目的だからです。
そして、熱心なファンの人が陥りがちなのは、「この面白さがわかってもらえたかな?」とか「でしょ! でしょ!」という感じが伝わってしまうことです。さらに、連れてきた人を「ファンの仲間」に入れるかどうかを試しているかのような視線になってしまっている時もあるように感じます。入り口まで導いて、その中をのぞいてもらった後は、自らの気持ちで進んでもらえばいいと思います。
昨日までのツイッターのコメントを見ると、他競技の方にも参考にしていただいているようです。お役に立てれば幸いです。
スポーツPRプランナーが現地で得たリアルな事例や業界の最新トレンド、
人脈づくりのヒントなどスポーツビジネスに携わる全ての方々に向けて配信中!
スポーツPRプランナー ®
Sports PR Japan 株式会社 代表取締役
13年間の記者経験と米国留学を経て広報に転身。日本ブラインドサッカー協会で初代広報担当として認知度向上に貢献し、PR会社でのコンサルタント経験も豊富。スポーツビジネスに特化した広報支援を展開し、メディアとクライアントへの深い理解を基に、ブランディング強化や認知度向上をサポート。スポーツ関連団体や企業に対する柔軟な対応で、成長を目指すスポーツ関係者から高く評価されている。