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「一日 中の人」作戦とは

14.1.23

気がつけば、2ヶ月近く更新できていませんでした。ごめんなさい。よいアイデアがなかなか見つからなかったんです。

今回は、アメリカのTwitterでたびたび行われている企画を一つ紹介します。

それは「一日 中の人」(いちにち なかのひと)作戦です。

フォロワー数の多い有名人が、試合やイベントの日に、あるスポーツチームのアカウントの「中の人」になって、ツイートをするというものです。

有名人がたまにやる「一日署長」のソーシャルメディア版と思ってもらえれば、想像しやすいでしょうかね。有名人の知名度が、普段は関心あまりのない層まで惹きつけるという効果を狙った企画です。

アメリカのTwitter社が運営しているブログには、うまくいった企画が紹介されています。そこで、先月、プロフットボール、NFLのレイブンズのTwitterアカウントを、水泳界のレジェンド、五輪の金メダルを18個も持っているマイケル・フェルプスが「一日 中の人」を務めたという記事が書かれています。記事はこちら

マイケル・フェルプスはレイブンズのホームタウン、ボルティモアの出身で、チームのファンであることは良く知られています。オリンピックでたくさんのメダルを取った後の地元報告会的なものを、レイブンズのスタジアムで行ったこともあります。以前、僕がボルティモアに行ってスポーツ博物館を訪れた時の印象をこのブログに残していますので、参照下さい。フェルプスとレイブンズの存在感の違いにも触れています。

マイケル・フェルプスは個人のTwitterアカウントでも143万人(!)を超えるフォロワーを持っており、ツイッターの巧みな使い手と言えるでしょう。これに対して、レイブンズのフォロワー数は約40万とかなり少ないです。だからこそ、フェルプスのツイッター上の力を借りて、チームのアカウントに注目を集め、新たなファンを発掘したいという狙いがあったのだと思います。結果は、リツイートが2・6倍、お気に入りが3.9倍などの劇的な効果が現れたと報告されています。

 

この企画は、前回のブログ記事「異質なグループを取りに行く」とも、つながる話です。「スポーツと他の分野を結ぶ」と公言している僕は、「異質なものが混ざり合うことはいいことだ」という信念を持っているので、まあこういう企画に反応してしまうのかもしれませんが。今回はスポーツつながりですが、過去には有名モデルが「一日 中の人」を行った例もあります。アメリカでも「○○が好きな人、集まれ!」には限界を感じて、少々強引に新しいファンを取りに行かなければ、という危機感があるのではないか、と推測しています。

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この記事の執筆者

早川 忠宏

早川 忠宏 | Tadahiro HAYAKAWA

スポーツPRプランナー ®
Sports PR Japan 株式会社 代表取締役

13年間の記者経験と米国留学を経て広報に転身。日本ブラインドサッカー協会で初代広報担当として認知度向上に貢献し、PR会社でのコンサルタント経験も豊富。スポーツビジネスに特化した広報支援を展開し、メディアとクライアントへの深い理解を基に、ブランディング強化や認知度向上をサポート。スポーツ関連団体や企業に対する柔軟な対応で、成長を目指すスポーツ関係者から高く評価されている。

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