高齢者の割合、人口がどんどん増えて行く日本において、スポーツ業界で働くあなたは、シニア層にアプローチできれば、伸びるチャンスが大きいのではないかと考えていませんか。私自身も、七十代の両親の姿がどのようにスポーツに関わっているのかなどを注意深く見ています。

最初に思い浮かぶことは、体を動かすメリットでしょう。体が衰えていく高齢者にとって、運動は大切です。高齢者におすすめのスポーツのようなものが、媒体でよく見受けられますし、地域の施設等で実践されていることも多いです。

しかし、方法は他にもあります。

私自身はアメリカ留学をきっかけにして、精神的な健康やメンタルヘルスの部分でスポーツが高齢者に役に立つ例を見てきました。

 

アメリカで、様々なスポーツの現場を見て回っていた約10年前に驚いたことの一つが、現場で働くシニアが多いことでした。

例えば、留学開始直後のマイナーリーグの球場で

 

マイナーリーグを初観戦 その2(2010年7月29日)

 

また、メジャーリーグのキャンプが数多く行われている街で

 

シニア層の存在感(2012年3月21日)

 

他にも、スタジアムツアーのガイドとしても、シニア層が活躍していました。豊富な人生経験から様々な年齢層の人と話すのが上手だったり、昔のスポーツのこと、歴史をよく知っている、その時に現場にいた、などといった経験値も活かせます。

 

そして、衝撃を受けたのは、シニアダンサーズです。
試合前やハーフタイムにチアが出てくることがありますが、この応用編としてジュニアダンサーズという子供達が披露することはたまにあるのですが、そのさらに進化したものとしてシニアダンサーズがありました。

ジュニアダンサーズなんて、もう古い (2012年2月14日)

 

今では日本でもたまにあるようですが、私が見たのは約10年前でした。人前で一発勝負の踊りを披露するわけで、練習も重ねて一体感も生まれますし、注目度や緊張感に触れる機会をつくっています。なんとなく過ぎていく日常に刺激を入れるというか、心の張りに繋がってきます。これ、見ている方もハラハラドキドキして、その意味でもエンターテインメントになっています。

 

もう一つ可能性があるなと思うのは、試合を見ることです。そのコミュニティ化とも言えます。

これは、NCAA Final4という大学バスケの王座決定戦は、さながら大きな同窓会の様だったという例です。

NCAA Final4の顧客は (2011年4月5日)

 

他にも様々なスタジアムで、年間シートを買っていて、試合に見に来ることが、常連さんの仲間のような繋がりに見えたのです。スポーツを共通の話題に、たわいもない会話をする。喜びや楽しみを分かち合う。そこで生活に関わる情報を得ることもあるでしょう。いつも来ている人がいなければ、何かあったのかなと心配になるでしょう。ご近所さんとはまた違った繋がりです。
加えて、スタジアムの階段の上り下りはちょっとした運動になります。外出の機会として、刺激を生むことにもなります。

 

スポーツの側から提供できる関わり方には、こんなにバリエーションがあります。あとは、恐れずに、これらを実践し、シニア層に合わせた広報PRの戦略を立てて、集客を継続していくことが大事です。

高齢化社会と言われて久しい日本。国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成30年推計)」によると、2045年に65歳以上人口は約37%になるそうです。高齢化社会の中で、スポーツの側が高齢者にどのように関わっていくのかを考えることは、とても重要です。

特に、地方都市で、地域密着を打ち出しているチームでは有効です。大都市よりも、高齢化のペースが速いからです。

通常業務で手いっぱいで、自分たちの力だけで新しいことに取り組むのが難しい、どうしても腰が重いという場合には、外部の専門家の力を借りれば、進められる可能性が高まります。