インターン探しに苦労しているという話は、これまで何度か書いてきました。読者の、特に大学生の読者の中には、「何で、そのくらいのチャンスももらえないの?」と思った方もいたかもしれません。

僕が大学生のころには、「インターン」というのは、日本では一部の外資系企業でしか行われていなかったと記憶していますが、今ではすっかり定着した言葉になっているようですね。今まで、あまり意識してなかったのですが、周りの人からの話を聞く中でよく考えてみると、日本とアメリカでは、「インターン」という言葉の意味が違っていることに気づきました。

日本では、「大学生、主に学部生に社会経験を積ませる機会」として、「インターン」が捕らえられています。一日とか一週間とか比較的短い期間が中心のようです。専攻とは直接関係のない分野や組織で、インターンをする人も多いかもしれません。また、社会人にいろいろと教えてもらえる場という印象を持っているかもしれません。もちろん、意識の高い学生は、その機会を生かして、自分の仕事の適性を見極めたり、就職につながるような成果を挙げていることと思います。

これに対して、アメリカでは「インターン」は、「試験的に採用する」という意味合いが強いです。期間は短くても3ヶ月や1学期間、半年や1年の長い期間も珍しくないですし、月金9時-5時のフルタイムで行うことを応募の条件に掲げている組織もあります。インターンの中で仕事の成果がよかった人に、給与を提示して正式採用するというステップを踏むことが多いです。営業などでは、売り上げを競って、トップ成績のインターンのみを正式採用するということも珍しくありません。したがって、組織の側がゼネラルにインターンを募集することは少なく、何の仕事をしてほしいのかをはっきり示していますし、学生の応募者は、そのポジションに見合う能力を持っていることをアピールして、採用してもらうわけです。アルバイトでもボランティアでも、何か働いた経験がなければ、インターンにすら採用されません。

また、団体によっては、インターンは無給で雇える貴重な戦力とみなしているところもあります。「ちょっと社会経験を積む」なんてことではなく、お客さんと直接コンタクトするような、もっと大きな責任を負います。学生としても実際に働いた経験になるわけですから、学ぶことは多いし、もちろん履歴書に書くべき経歴にもなります。

以上の点から、アメリカでは、卒業時にインターンでさえ、一つももらえていない学生が多数いるし、インターンを取れたからといっても、安心できないのです。日本で学ぶ学生は、「夏休みにアメリカでちょっとインターンをしてみたい」などと間違っても口にしないで下さいね。ビザとしても、認められていませんので。