ロンドンでのオリンピックの開幕が約1ヵ月後に、パラリンピックの開幕(8月29日)までも2ヶ月を切っています。前回は、競泳の五輪代表選考会のウェブサイトで得たネタを書きましたが、今回は陸上のパラリンピック全米代表選考会に行ってきたので、そこで気付いたことを書きます。

会場は僕の住む街からは車で1時間程度のインディアナポリス。街の中心地にほど近い、IUPUIと呼ばれる大学(私が卒業したインディアナ大学と同じグループの大学)の競技場です。僕が行ったのは多くの決勝が行われる夜の部ではなく、主に予選を行う午前の部でした。そのためか、閑散とした雰囲気でした。ちなみに、それでも入場料は10ドル取られます。

僕は日本でもパラリンピック系の陸上は見たことがなく、今回が初めてです。2時間ほど観戦した中で2つのことに驚きました。

(1)様々な障害を持つ人が一緒に競技する種目もある
ちょっと意外だったのですが、全米代表選考会と言えども、一つのクラス(障害の種類、程度)にそれほど多くの出場選手がいるわけではない種目もあります。全部で10人ほどの女子砲丸投げを見ていると、視覚障害者、義足の人、手や腕などに麻痺の障害がある人が一緒に、順番に並んで競技していたのです。確かに、競技の結果の測定は同じなわけで、わざわざ他の時間帯に分けるよりも効率的です。一人で複数の種目を掛け持ちする人もいる中、全日程を3日間で終わらせますし。もちろん、視覚障害者には投擲する場所まで案内したり、拍手や声で狙う方向や距離を伝えるガイド兼コーチのような人が付いていたりするという違いはあります。それと、違う障害を持つ同じ競技をする人がお互いをリスペクトし、励まし合っているのも、「いいなあ」と思う光景でした。

(写真の大きさが違ってすみません)

 

(2)全米代表選考会なのに、他国の選手がいた
選手のユニフォームを見ていると、あれ?と気付きました。全米代表選考会ですが、ベネズエラ、コロンビア、メキシコなどと書いてある選手がいるではありませんか。にぎやかに思い切りスペイン語で話している一団もいました。競技役員に聞いてみたところ、「パラリンピックに出るには参加標準記録を破らなければならないけど、(記録が認められる)公式の大会というのは数が限られるから」と説明してくれました。結構遠いですよ、ここまで来るの、と思っていたら、同役員によると中国からも来ているとか。会場を去る時によく見たら、英国の選手もいました。「(パラリンピックの)開催国だろ!」と突っ込みたくなりましたが、逆に見ると、飛行機で何時間掛けてでもというくらい機会は少ないのかと。遠征費とか、どう工面しているんだろう。聞けばよかったです。

(英国チームの関係者が視察中。帽子に国旗のマークがありますね)

 

他にも、この競技場は小さいですが、トラックやフィールドとスタンド、また周辺の競技スペースや道路との段差がなく、すべてスロープになっていること。また通路の幅が広く、車椅子でもすれ違えることなども大切なんだとわかりました。ちなみに選手たちが泊まっているホテルは2ブロックほどと近く、そこまでも段差なしで行くことができます。スポーツ大会だとシャトルバスという発想になりがちですが、こうした選手たちにとっては不都合に違いないですもんね。

現場に行くとやっぱりいろいろな発見がありますね。