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きょうは何をやったのか?を毎日自分に問え

11.10.19

僕が学んでいるスポーツマネジメントのクラスは、全員がスポーツ業界への就職を希望しています。

たまにはゲストスピーカーが来て経験談を聞かせてくれたり、アドバイスをくれたりもします。きょうのクラスでは、2008年までは自分たちと同じく、インディアナの大学院でスポーツマネジメントを学んでいて、直後にそのまま大学のスポーツ部門のマーケティングに就職した男性が話をしてくれました。

その話を聞いていて、印象に残ったことの一つをここで共有しておこうと思います。

スポーツ業界で働けるところにたどりつくまでは、長い過程があります。採用する側は、適当に決めているわけではありません。彼のポストの場合、約80人の応募があって、面接したのが5人で彼が選ばれたのだそうです。必要な知識を学び、経験を積み重ね、人脈を広げ、人格にも磨きをかけ、とコツコツやっていった末に、ようやくその1つしかない枠に採用されるような人材になれるわけです。

個人的には、ポテンシャルを見られて大人数が採用される日本の一般的な新卒就職活動よりも厳しいと思っています。まず、新卒も経験者も関係なく、一つの枠を争います。それに、その分野について専門的な高等教育を受けていなければ、ほぼチャンスはありません。法律部門に申し込むなら、たとえ10年の会計の実務経験があっても、法律にタッチしていなければ考慮されないでしょう。

だからこそ、目標にたどり着くための長い過程を、自分でマネジメントしなければいけないのです。彼は

「その目標のために、きょうは何をやったのか?」を毎日自分に問え、と強調していました。

就職活動中だけに、自分の心に響く言葉でした。

 

スポーツ業界のあるポストで働くにはどんな能力が必要かは、求人票にはっきりと書かれています。アメリカで人気のあるスポーツ業界専用求人サイトの一つに、teamworkonline というのがあります。

ここで、たとえば、シアトルマリナーズのDigital Marketing Managerという仕事の求人票を見てみると、

Competencies
• Written Communications – Writes clearly and informatively
• Innovation – Display original thinking and creativity. Meets challenges with resourcefulness.
• Motivation – Demonstrates the ability to be self-motivated and consistently generate new ideas and strategies in the digital space.
• Judgment – Displays willingness to make decisions and exhibits sound and accurate judgment. Includes appropriate people in decision making process.
• Analytical Skills – Synthesize information and data to inform online advertising and search initiatives as well as social media trends.
• Oral Communications – Speaks clearly and is effective communicating with many different levels of the organization. Actively participates in meetings.
• Technical Skills – Ability to shoot and edit digital video and music.

Education & Experience Required
• Bachelor’s Degree in Marketing, Communications, Business or Sports Management
• Understanding of social media platforms (especially Facebook and Twitter)
• Public Relations background a plus
• Social media experience in a business setting a plus
• Proficient in Microsoft Office Products
• Baseball literacy
• Experience with existing and emerging communication technology

のように書かれています。いずれも数ヶ月で手に入るようなスキルや資質ではありません。

ちなみに、きょうの僕は、アドビのイラストレーターの講習をみっちり2時間半受けました。記者時代にはまったくいらないスキルでしたが、広報としてやっていくには、印刷物やウェブのデザインの基礎的なことはできないといけません。

この英語がよくわからない、という人は、その時点で遅れをとっていると思った方がいいです。日本においてもスポーツ業界への就職は厳しい競争ですから。

日本の場合は、アメリカほど高度に専業化と分業化が進んでいないとは思いますが、実際に働いている人と接した経験からすると、細かいスキルは別として、聡明さや人間性などの求められている資質はそんなに変わらない気がします。

上記はあくまで一例で、一つ一つの細かい内容は大事ではありません。働いている場面をイメージし、活躍できるようになるために自分を鍛え続けることが必要だ、という話です。

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