平昌オリンピックは、開閉会式が行われるスタジアムの周辺と、スケート系の競技会場が集まった江陵にオリンピックパークというのがあります。試合を見ている時間以外にも、オリンピックを楽しんでもらう場です。
仮設の建物がいくつもあり、食事ができる場所があったり、スポンサー企業の展示があったり、巨大なグッズショップがあります。この仮設施設が随分大きくなったな、というのが過去と比べての僕の第一印象でした。
それから、建物が写真に映えるようにつくられているのも、一目でわかります。特に企業は、そのイメージが拡散されることを狙っているのだと思います。この巨大なグッズショップは、ものを売る場と割り切れば、外側にマスコットの装飾をつける必要はありません。しかし、入場制限をしている時に、外で並んでいる人がこれを撮って楽しめますし、遠くから見ても、ワクワクする場所だという印象を与えます。
この時代、オリンピックにやってくる人はスマートフォンを持って、特別な体験や思い出を撮影し、多くの人はすぐにSNSで送って家族や友人に共有しています。極端に言うと、「見ている」のではなく、「いい写真を撮れそうなところを探している」のに近いです。
その前提で主催者は準備する必要があります。フォトスポットを用意してあげているのです。来場者の写真を通じて、オリンピックのイメージが世界中に広がっていくことは、未来のお客様を増やすことにつながり、オリンピックとは何かをわかってもらうことにつながります。
そういえば、会場にいて「ここで写真を撮ってはいけません」と言われたことは一度もありませんでした。むしろ、ボランティアはすすんで写真を撮るのを助けてくれました。
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Sports PR Japan 株式会社 代表取締役
13年間の記者経験と米国留学を経て広報に転身。日本ブラインドサッカー協会で初代広報担当として認知度向上に貢献し、PR会社でのコンサルタント経験も豊富。スポーツビジネスに特化した広報支援を展開し、メディアとクライアントへの深い理解を基に、ブランディング強化や認知度向上をサポート。スポーツ関連団体や企業に対する柔軟な対応で、成長を目指すスポーツ関係者から高く評価されている。