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人気を決めるものとは

10.10.15

長年、日本のスポーツ関係者からよく聞いてきた不満の一つが「うちの競技はオリンピックでメダルも取った。世界のトップレベルなのに、どうして観客やスポンサーが集まらないのか。はたまたマスメディアの扱いが小さいのか」というものです。
先日、教授との話でその話題が出て、スタンスがはっきりしたので忘れないうちに書いておきます。

インディアナ大学で今、一番強いスポーツは男子サッカーです。全米チャンピオンが7回。03、04年に2連覇していますので、わりと最近のことです。しかし、観客はせいぜい1000人。では、もっとも観客を集めるスポーツは何か?フットボールで、先々週はなんと満員御礼の5万3000人が集まりました。
伝統が違う? と僕は指摘しました。サッカー部の創設は1973年、フットボールは1820年なので、それも確かにある、と教授。しかし、負け越し続きの弱いチームです。スポーツ文化の一部だとか、難しいことをあれこれ言った後に、「試合以外にも楽しい企画をいっぱいやっている」と言ったら、それがBINGOでした。

人気が出るかどうかは、試合の中身うんぬんよりもプロモーションが勝負を決めるのです。

このことを僕自身がわかっていませんでした。

アメリカでは野球のマイナーリーグが典型的です。プレーの質ではメジャーリーグにかなうわけがありません。しかし、観客動員で満員の8000人の札止めが続いており、スポンサーも多数集まっている見事な経営を行っているチームというのもあります。無料の商品をたくさん配ったり、野球とは関係ない遊具を球場に置いたり、とこれでもかとばかりに「試合の中身以外」を充実させていました。
しかし、僕が日本で北信越BCリーグの1試合を観戦した限りでは、プレーも下手な上に、プロモーションでも工夫がまったくみられない。商売で言えば、いったい何を売りたいのか、さっぱりわからない状況でした。
人手が足りない? お金がない? お金を使わなくてもできるプロモーションはいくらでもあります。

これに関して、僕が聞くたびにいつも悲しくなるフレーズは

「私たち現場の人間は、一生懸命プレーするだけです」

というのです。 そもそも、一生懸命プレーしないスポーツって、スポーツマンシップに則っていないでしょ。
他の事はわからないのでできません、と言うのがかっこ悪いからそう言っているだけのような気がします。
現場関係の方、たくさんの人に見てもらいたいなら、試合以外の部分も同じくらい一生懸命やって下さい。

他人の例で分かったような気になるのはよくないので、自らプロモーションしてみました。
このブログを使ってです。
平常時には、このブログを更新すると1日40人ほどの来訪があります。RSSリーダー等で読んでいる人がそのくらいいるのだと思います。
ここ10日ほど、ブログ更新直後にツイッターでその案内をしたところ、直後の1時間で40人が集中してアクセスしました。ほかの時間帯を含めて1日トータルで70人ほどの来訪がありました。3回試してみましたが、ほぼ同じくらいの数が出ています。
別にこの日だけ僕のブログを書く腕が上がった訳ではないでしょう。つまり質的には変わっていないのに、プロモーションで客が2倍弱になったということです。

もちろん、いくら観客を集めてもがっかりさせるような中身ではどうしようもありません。しかし、

「いいものを作っていれば、売れる?」 知られずに終わったら、それまでです。

頭で理解し、肌身でも感じたプロモーションの大切さを、僕はこれから忘れることはないと思います。

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