きょうは面白いイベントに出てきたので、その紹介をします。

TED」というウェブサイトをご存知でしょうか?

端的に表現すると、「知的好奇心を刺激する洗練された英語のプレゼン大会」でしょうかね。元々はカリフォルニア州で始まったものだそうで、テクノロジー、文化、科学、ビジネスなどユニークな道を追求している人が一般向けにわかりやすく、面白く、しゃれた感じで語ってくれます。

僕は留学前にTOEFLの受験対策をしていた時に、同じクラスで勉強していた方から、このサイトを教えてもらいました。TOEFLはリーディングもリスニングも、自分が得意とは言えない分野のことも幅広く知っていないと対応できません。特にその分野の最低限のボキャブラリーを分かっていないと苦労します。ビジネスと歴史は得意だったのですが、生物や天文学、コンピューターなど理系は苦手で、そうした分野のことを楽しく学べる教材として使っていました。短いものだと5分、長くても20分足らずですし、語り口も巧みでパワーポイントも洗練されているプレゼン名人ばかりなので、飽きません。我慢してみる必要はなく、気分が乗らなかったら、他のに変えればいいんです。

このTEDは、直営のイベントのほかに別の主催者にブランド名を貸して「TEDx○○」という、同様のイベントを行うことを認めています。僕の住んでいるブルーミントンで、それが開催されたというわけです。これは行くしかありません。入場料は60ドルと結構するのですが、2時間だけ場内案内係のボランティアをすると20ドルに割引されるという案に乗っかりました。

朝9時から昼休憩を挟んで午後5時半まで22人がプレゼンしました。全体テーマは「The wisdom of Play」で、その切り口と専門分野は様々なので退屈することはありませんでした。ゲストスピーカーは地元のインディアナに関係した人が3分の2くらい、それ以外が3分の1くらい。正直に言って英語が完全に分かったとはいえませんが(特に笑いについていけず)、それでも楽しく、そして刺激を受ける時間となりました。

 

スポーツ関係のスピーカーは2人いました。とりわけ、Muffy Davisというチェアスキーのパラリンピックメダリストは、全体の中でも話がすごくうまい方で、聴衆が引き込まれていたように感じました。コミュニケーション能力は神から与えられたもの、という言い方を自分でしているくらいでしたから。どんな感じの人か知りたい方はこちらの動画を。

スキー中の事故で車椅子の生活になった彼女のメッセージは Different does not mean less.

何年間も語ってきた持ちネタに違いないのですが、スキー以外に車椅子テニス、車椅子マラソンならまだしも、スカイダイビングやラフティング、ウェークボードなどの写真もあって、「挑戦」を訴えるには説得力がありました。僕は車椅子テニス選手やブラインドサッカー選手に接してきた経験があるので、そうした人たちを思い浮かべながら、彼女の言っていることに共感できました。

 

彼女のほかには、「Girls Rock」という団体で、バンド活動を通じて女子学生を育てるプログラムを行っている人や、集団での農作業で地域活性化に取り組んでいる人、「Fifty dangerous things」(50のちょっと危ないことを大人がきちんと面倒を見て子供にもさせてみよう)という児童教育プログラムなど、ユニークな活動に取り組んでいる人がいて、その活動から感じた「Play」(遊び)と「Wisdom」(知恵)が語られました。面白い!と思ってどんどんやっていくうちに、いろいろなことを学んでいく、ということですが、アメリカなので、バカらしいかもしれないこと一生懸命やる具合がちょっと弾けてます。

 

このブログのタイトルが「Beyond Sports」というように、僕自身の持っているテーマはスポーツとそれ以外の分野を結びつけることです。そのヒントも得られました。

きょうはスポーツ界のスピーカーが他分野の専門家と同じ聴衆を相手にまったく引けをとらない発表をしていました。スポーツからうまく他にも通じるメッセージを抽出すれば、スポーツ好きというわけではない人が相手でも十分にやれるということを感じました。

それから、世の中には様々な専門家がいます。それを「スポーツ」×「~」で見せていけば、面白い話が見つかると思います。例えば、「スポーツ」×「音楽」とか、「スポーツ」×「農業」とか、「スポーツ」×「ファッション」とか、いろいろできますね。スポーツ界もいろいろなNPOを絡んでいくと面白くなりますよ。きっと。

一回くらい、こういうプレゼン大会を主催してみようかと考え始めました。元々は英語の勉強から始まったTEDは、きょうから違う方向に僕を導いていくかもしれません。