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なぜ、理念実現型を始めたのか?

21.11.12

提供していた三つのサービスの中の一つを変更し、新たに「理念実現型」という組織向けのコンサルティングを始めることにしました。理念実現型のメニューは、自分たちらしい言葉を全員でつくっていく「理念策定」と、出来上がった言葉をお飾りとすることなく、意識しながら活動できるようにしていく「理念浸透」の二つに分かれています。

わりと大きな方針転換ですので、自分の想いと考えを書き残しておきます。

 

理念で組織は成長する実感

私が理念で組織は成長すると実感したのは、日本ブラインドサッカー協会での経験です。2009年にボランティアとして初めて事務所を訪れた時には、インターンも含めて5人だったところから、職員は30人を超えました。周囲で関わる人も、知り合いばかりの数十人から、スポンサーも増え、自治体などの協力者も増え、100人以上で大会を運営し、数千人の観客が集まるようになりました。

私が関わるようになった当時、理念の策定を行っていました。選手、チームスタッフ、審判、ボランティアに至るまで、「なぜ、ブラインドサッカーに携わっているんですか?」という質問をぶつけ、その答えを集めていました。様々な立場の人が一堂に会したワークショップを行ったことも覚えています。そうしてでき上がった理念は、自分たちの本音を言葉にしたものだと感じられました。

その後、企業研修や学校向け体験授業を始めたり、国際大会も運営するようになって、有給職員も、長期インターンも、審判も、ボランティアも増えていきました。異なる立場、異なる関わり方の人たちが一体となって仕事をしていくのに、理念という軸があることが大きな助けになりました。理念に共感した人たちだけが集まっているからです。

対外的にも理念をベースに事業や活動が説明しやすくなりました。イベントの現場など即断即決を求められる場面で、判断の軸となるのが理念だとわかってきました。予算規模や組織内外で関わる人数も増え、成果は上がっていきました。

 

策定にやりがい

2015年に、私はスポーツ業界を飛び出して、中規模のPR会社と世界規模で仕事をする外資系PR会社で働きました。後者の会社が、理念を重視していることは、採用段階から見えましたし、研修にも表れていました。
また、異なる文化の人と一緒に働く上で何を大事にするのかという価値観を話し合うワークショップを企画運営したり、海外の支社の代表を招き、理念に沿った活動を表彰するイベントの企画もしました。関係性が変わる、組織が変わるきっかけを創造する仕事を自分がやってみて、非常にやりがいを感じました。

2018年にスポーツPRプランナーとして独立して、早々に頂いたお仕事の一つが、40年を超える歴史を持つ日本卓球リーグ実業団連盟の「指針」を言葉にするものでした。1年ほどかけた、このプロジェクトは、全チームの選手と指導者に価値観を尋ね、言葉にしてもらい、ボトムアップ方式でつくっていきました。チームの代表者を集めて本気で話し合う場も設けました。これまでの経験から、そのプロセスこそが当事者意識を高めるものになる、と信じていたからです。

 

浸透できてこそ組織は変わる

言葉を扱う仕事を20年以上やってきているので、理念の策定は、これまでの経験と自分の強みを生かせるものだと信じていました。しかし、スポーツ業界以外では、せっかく労力を割いて作り上げた言葉がお飾りになってしまって、活かされていないという話も聞いたりします。

策定後も関われる技術を身につけたいと探していたところ、理念実現コンサルティングの講座を見つけました。志を同じくする仲間と、悩みを共有したり、アドバイスをもらいながら、半年間に渡って学びました。講師の姿に、覚悟を持って、気持ちを込めて理念に携わる、そうすれば、組織は大きく変わると改めて感じました。

また、スポーツ業界を見渡すと、理念重視の経営がまだまだ始まったばかりであることにも気づきました。不祥事が発生するのも、理念が疎かになっているからではないでしょうか。もっと多くのスポーツ関連企業やスポーツ団体が成果を上げていくのに、理念浸透まで携わることが喜ばれるのではないかと考えました。

先の見通しが立ちにくく、想定外のことがたくさん起こる現代において、理念という自分たちの判断軸を持っていることは大きな助けになると確信しています。

スポーツ界に理念経営を広めていくことを使命と思って、取り組んでいきます。

 

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