一部の大都会を除けば、人口は徐々に減っていく中で、スポーツのスクールに集客する難しさは年々上がっているように思います。子どものサッカースクールが存続できなくなった、という話を私も聞いたことがあります。
それでも、立ち上げ時から根幹になることを外さずにコツコツと積み上げていけば、集客の成果は出るものです。その軸になるポイントを書きます。
スポーツのスクールといっても様々です。例えば、サッカースクールと言っても、技術を上げることに注力するスクールもあれば、人間教育に力を入れるスクールもあります。ランニングのスクールも、タイムを上げるための方法を教えてくれるところもあれば、健康づくりを目的としたところもあります。また、対象者も子供なのか大人なのか、高齢者なのかという違いもあります。
どんな人に来てもらいたいのかがはっきりと伝わることで初めて、集客をすることができます。それがわからないとスクール生になる方も選ぶことができません。選択肢に入りません。
スクールを始めた方は、「こういうことをやりたい」という思いや考えが必ずあるでしょう。しかしながら、それを自分ではわかっているものの、他の人に伝わる明瞭さになっていないことが多々あります。まず、そこから始めましょう。
その考えや想いを、紙に書き出してみることは簡単にできますよね。自分でいくらか客観的に見られる状態になります。
ただ、その後でやってしまいがちなのが、自分の身近にいる人に「これで分かるかな?」と聞いてしまい、その反応を判断基準としてしまうことです。
あなたが集客したいのは、あなたの家族や友達ではないですよね。
あなたのことを知らない人にわかってもらって、このスクールを選んでもらうことが、あなたのしたいことではないでしょうか?
そのためには、PRプランナーなど言葉のプロの視点が必要になってくるでしょう。
特徴が他の人に分かるくらいまでの言葉になったところで初めて、チラシやホームページに掲載できます。あなたがやりたいことを説明するのに、いつでもどこでも使える言葉、そしてそれを渡せる状態になります。
ここでもう一つ忘れてはいけないことは、何を求めている人に来てもらいたいのかということ、言い換えると、スクールをどんな雰囲気にしたいのかということです。例えば、礼儀を重んじるとか、目標達成に向けてハードにやるとか、ゆるく楽しめる雰囲気にする、といったことです。こうしたことも、一度、他の人に分かるくらいの言葉にしましょう。
これらの雰囲気を表す言葉は何に繋がってくるかというと、チラシやホームページのデザインです。言葉以外の部分、デザインから雰囲気を感じ取り、お客さんはあなたのスクールを選ぶのです。デザイナーに発注する時に、これらの言葉が必要になってきます。プロのデザイナーなら、その雰囲気に適した色合いや、レイアウトなどをの答えを出してくれます。
言葉についてわかったところで、もう一つ大事なことを伝えます。
スポーツのスクールをする場合、活動場所が決まっているはずです。公園やグラウンド、施設などの一部を借りて行うでしょう。
スクール事業を行っている企業に聞くと、ほとんどのスクール生は活動場所から半径何キロ以内、といった地域に集中しているということがわかっています。遠くに住んでる人は、面倒になって来なくなることが多いということです。だから、スクール事業を行っている企業は「○○校」という形で多くの施設を設けるのです。
従って、活動場所に近い地域の人に知ってもらうことに、費用や労力を集中しましょう。具体的に言うと、インターネットではなく、リアルな場で勝負する方が先です。
地域を絞るというと、チラシのポスティングなどが思い浮かぶかと思います。しかし、広告は反応を得られる確率がとても低く、繰り返すには多くの費用がかかります。一般的な反応率は、0.01%~0.3%と言われています。中堅より大きな企業なら費用を多くかけられるので効果が出ますが、個人事業や小さい会社の場合は、最初にやることではありません。
最初は、印刷物を作るなら、ポスターのように一度印刷して貼ってもらうと、ランニングコストがかからないものの方が良いです。まずは、知り合いのお店に貼ってもらうという営業はできるのではないでしょうか。
チラシを配るにしても、ポスティングや駅前で配るなど、スポーツに関心のある人がどれだけいるのかわからないところで行うのは、効率が悪いです。それよりも、例えば、地域のスポーツイベントなどスポーツに関心のある人が集まっている場で配る方が、新たなスクール生が見つかる確率は高いです。
さらに言うと、あなたが教えるスポーツの大会の会場には、スクール生になりうる人たちがたくさん集まっているのではないでしょうか。
こうした地域のスポーツイベントでは、主催者に相談して、出店料を払えば、体験コーナーのようなブースを設けられることもあります。
こうしたブースで、直接、人と交流する場合にも、他の人に分かるくらいまでの言葉を用意しておけば、話す内容がブレません。チラシやポスターももちろん使えます。
ここまで、スポーツのスクールに集客する方法で大事なことをお伝えしました。
あなたの中にあるものをプロにちゃんと引き出してもらって、後は愚直に知ってもらうための活動を実践することです。
一緒に考えてもらいたいという方はこちらでお問い合わせください。
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スポーツPRプランナー ®
Sports PR Japan 株式会社 代表取締役
13年間の記者経験と米国留学を経て広報に転身。日本ブラインドサッカー協会で初代広報担当として認知度向上に貢献し、PR会社でのコンサルタント経験も豊富。スポーツビジネスに特化した広報支援を展開し、メディアとクライアントへの深い理解を基に、ブランディング強化や認知度向上をサポート。スポーツ関連団体や企業に対する柔軟な対応で、成長を目指すスポーツ関係者から高く評価されている。